今日は高校の同期、定例なんちゃって登山部の活動日です
いつもほぼ1人で山に登っていた私が、友人をハイキングに誘い出したのが始まりです。
記念すべき第一回は紅葉の高尾山。以来3年ほど続いています。
参加する人の住んでる場所、経験、希望 などを考えて、安全+絶景を必須条件にいろんな山やハイキングに行ってきました。ちょっとネタ切れ気味なのが悩みです!
今日は初登山の人がいるため埼玉県の飯能市にある人気の山、天覧山とお隣の多峯主山(とうのすやま)のプチ縦走にしました。

初登山で縦走? と思われるかもしれませんが、コースタイムは約2時間と短く、標高は天覧山179m、多峯主山271mと低くてアップダウンもほとんどないので、初登山にはピッタリ。重要ポイントは360℃どこまでも広がる絶景です。
飯能市は関東平野の西の端。この辺りから埼玉の丘陵地が始まり秩父山系、奥秩父へとつながっていきます。

関東平野の終わる場所には人気の低山が並んでいます。
東京方面からはJR八高線(八王子-高崎)、西部池袋線、の2線でアクセス可能です。
西部池袋線は地下鉄を挟んで東急東横線ともつながったので、横浜方面に住む友人2人も乗り換えなしで来ることができました。
さて、今日の待ち合わせは、9時半に飯能駅とちょい遅め。

改札横の観光案内所、ぷらっと飯能 で今日の情報を仕入れます。去年から飯能河原から駅まで遊歩道ができたらしいですよ。

飯能は大正・昭和初期に立った建物が結構残っていて、ぶらり街歩きも楽しいので、登山口までの20分を歩いていくことにしました。


途中の店蔵絹甚さん(市の指定文化財、見学可能)は3/9までのお雛様祭りのひな飾りがまだ残っていて、立派な雛飾りとこの辺り独特の商家づくりを見せてもらえました。
昔、織物商を営んでいたそうで、この辺りの絹はいったん八王子に集結し、横浜から輸出されたのだそうです。「それで八高線(高崎-八王子)と横浜線(八王子‐横浜)があるんですね」と気づく友人!なるほど~とうなずく私! 満足げな説明のおじさん。
そのほか秩父の石灰岩、この辺りの木材など地域の話をたくさん聞かせてくださいました。
思いがけない出会いがあるから街歩きは楽しい!


昔の家をリノベーションしたり、そのまま使ったりしたカフェやお店もぽつぽつとあり、最後ここでお茶しようか、など喋っているとすぐ登山口につきました。ここには能仁寺という立派なお寺があり、アジサイや紅葉が綺麗です。

また、お寺のすぐ横には「OH!!!」という発酵食品を中心とした品ぞろえのお店があり、おいしそうなものがいっぱいあったので、今日のルートを変更して下山後はここへ戻ってくることにしました。

能仁寺とOH!!!の裏が登山口で、矢印に沿っていけば10分ほどで広場に出ます。

広場には天覧山の命名のいわれが書いてありました。 なんでも、明治天皇が近衛兵演習の視察をした(天覧した)から着いた名前なのだそうです。
広場からの道は右と左に分かれて頂上まで続いています。今日は左の十六羅漢を通っていく道を選択しました。広場からすぐの大きな岩の下には十六体の石仏が置かれています。


これが十六羅漢といわれ、江戸時代、将軍綱吉(といえばお犬様か!)の大病治癒を祈祷した能仁寺へのお礼に奉納したという由緒あるものでした。

綱吉は大病したのか!! 歴史で習った人物と今を結ぶリアルなもの、そういうのもが突然現れるのは山を登っていて面白い所ですね!
途中の岩場は階段になっており、鎖の手すりもついています。登山初心者の友人も難なくクリアしていました。

登山開始から15分~20分で山頂に登頂します。こんなに低い山だけど、眺めは抜群。思わず歓声が出る人もいるくらいです。

天覧山、多峯主山。この辺りはとても整備されて歩きやすい道です。アップダウンも緩やかだし、春の新緑や秋の紅葉は特に気持ちがいいです。

注意点は道迷い。 里山低山の「あるある」ですが、ここも分岐が非常に多いです。道迷いしないように分岐では特に注意しましょう。

ゆっくり歩いて小さな湧き水の池「雨乞池」を見ながら最後のひと登りで、多峯主山に到着。ここまでくると登山したなっていう感じがします。


多峯主山は天覧山より約100m高く、さらに360℃見渡せる大展望で大満足。
横浜からぐるっと左に目を移すと、新宿の高層ビル、スカイツリー、筑波山、遠くの山、お隣の日和田山、武甲山はじめ秩父の山々、そして奥多摩の山々の向こうに富士山。
これで一回りです!



広い山頂にはたくさんベンチとテーブルがありお弁当にいい所です。我々もお弁当を食べ、さらにお菓子や果物交換でおなか一杯。
私は人数分のアイスコーヒーを山専ボトルに入れて持っていきました。気温が上がってアイスコーヒーで大正解でした。

帰りは隣の尾根を通って帰りました。やはりこちらも大変良い道です。
この道には「見返り坂」というところがあります。 先ほどの徳川綱吉から時代はさかのぼり、平安末期。 源義経の母、常盤御前があまりの景色の良さに振り返ったという場所です。振り返ってみた場所は、突然開ける小さな湿原。


夏は蛍が出るのだそうです。 ホタル見てみたいな!
喋っているとあれ、もう最初のスタートに戻ってきちゃった。早速、発酵食品のお店「OH!!!」に立ち寄りました。


中は全国からの発酵食品、お酒、地場の物、野菜やお花が並んでいます。お土産を買って、ジュースで乾杯。


もう、こうなると駅まで歩く気力がなくなります。最後はお店の前から出るバスで駅まで帰ってきました。

今日も良い一日が過ごせました。ありがとうございました!