移住して1年。ようやく念願の赤岳へ登ってきました。 その1からの続きです。
初日の宿泊は赤岳展望荘。2899mの赤岳山頂から177m下るのですが、これが結構なざれ道で。。

疲れた足で下るので、滑らないように気を引き締めていきましょう!(赤岳頂上山荘は7月5日営業開始の為、本日はまだ閉鎖中)

赤岳展望荘は頂上から下るといっても、赤岳-横岳の森林限界を超えた稜線上にあるため、景色は抜群です。富士山から北アルプスまで広がる景色の中、朝日、夕日をばっちり見ることができます。

3000m近い山の上で、風呂がある(五右衛門ぶろ)のが驚きで、怖いもの見たさに楽しみでしたが、今季は風呂営業無し2026年より再開とのこと。
小屋に着いたらまず受付。この順番で夕食、朝食のローテーションが決まるため、早着は結構重要です。展望荘のご飯は美味しかった!!夕飯は山菜ごはんとメインが柔らかい鳥の骨付きもも肉!!贅沢です


宿泊者はコーヒーも飲み放題でしかも美味しい!お茶とお湯も無料で頂けます。
この日は夕焼けがとってもきれいでした! 夕日と朝日が両方見れるって贅沢ですね~

私たちの部屋は真新しい木の二段ベッドが入った10人部屋。女性ばかりだったので楽しく過ごせました!私のベッドからは富士山と朝日が見える窓がありました。お布団もふかふかでGOOD!
部屋に着いたら敷布団の上にインナーシーツを置き、掛布団を広げます。洗面具、ヘッデン、充電器、などは枕元に。明日使うお化粧品や着るものは靴下から帽子までまとめて置きます。
朝食後の出発なので荷物をゴソゴソしても迷惑にはなりませんが、パパっと準備できると余裕が生まれるのでそうしています。

朝は4:00に起床。雲海と富士山と朝日を見たあと(雲で太陽は見えず!)その後、楽しみな朝食!


朝食にはタケノコの煮物や小さいけどハンバーグ、卵焼き、そしてミネストローネスープなどバラエティに富んだご飯が用意されていました!!

さて二日目は赤岳展望荘から横岳と硫黄岳を超えて歩いていきます。
2日目:赤岳展望荘(7:00)→横岳奥之院(8:35着 9:00発)
→硫黄岳山荘(9:45着 10:10発)→硫黄岳(10:30着 11:50赤岩の頭発)
→赤岳鉱泉 (13:16着)→北沢→美濃戸山荘(15:20着)
休憩と写真タイムが多めです。標準×1.2

横岳はいくつかの岩の頂が連なる岩山の総称です。この稜線は非常に険しい岩場であると同時に高山植物が多く咲いていて、足元に注意しながらも花を見るために立ち止まり、カメラに納めるなど忙しい地帯でもあります。

今は盛りのツクモグサ。たくさん咲いていました


柔らかいレモンイエローの6枚花(7~8もあり)で全体がモフモフとした綿毛に覆われ、背の高さは6センチ前後。険しい岩場にしか咲かないのですが、ツクモグサが珍しいのは、ここ、八ヶ岳と白馬、そのほかは利尻や大雪山など北海道にしか咲かない花だということ。太古の日本に関係あり?
今日はいろんな花を見ましたよ。高山植物はどれも小さくて健気ですね!!
吹き飛ばされそうな爆風と夜には今でも0℃近くまで下がる気温。岩ばかりで水分だってどこからおぎなっているのか。そんな過酷な場所で健気に咲く花達の姿は感動です。




話を登山道に戻すと、赤岳展望荘を過ぎて横岳最高峰とされる奥之院までは梯子と鎖の他荒々しい岩場の連続で気が抜けません。

梯子は手すりを掴まず靴と同じ場所を掴む。岩場を降りる時はザックが岩に引っかからないように後ろ向きで降りる、などいくつかのポイントを教えてもらいました。

緊張した後に見るダイナミックな景色は何度見ても心が躍り、心の中にばっちりしまい込みました。

三又峰、無名峰、と越えて横岳山頂標識のある横岳奥之院に到着。
すると今度は次の山、硫黄岳が目に飛び込んできます。今までと全然違う景色に引き付けられます

硫黄岳は八ヶ岳の火山活動の名残を残し、北面に直径1㎞、深さ550m、馬蹄形の爆裂火口が迫力ある山容です。
しかし、横岳からはその火口を見ることはできず、むしろその左にある白くなだらかな一風変わった風景に目が行ってしまいます。

硫黄岳の下には硫黄岳山荘があり、一休み。今日最後の山に向けて休憩をとりました。

硫黄岳の登山道は今までとは明らかに違った富士山のような赤や黒の噴火岩やお皿のようい平べったい石が重なった斜面でなんか歩きにくい。のっぺりとした山の頂に上り詰めたその先にようやくその火口を見ることができます。

大口を開けた火口はこの世のものとも思えない異様な様で吸い込まれそうな恐怖を感じてしまいます。

遠巻きにそっと覗いてさっと先へ進みました。(気が小さい!)

すぐ隣の横岳となんでこんなに違うのか! まったく違う山容、見える景色のバラエティに飽きることがありません!八ヶ岳って面白い!!
お昼休憩の後、遠くからも目立っていた白い斜面を下りて、樹林帯へと入って帰路につきました。
あ~終わっちゃうなあ。

樹林帯に入ると、赤岳鉱泉までは特に急な斜面やはしご・鎖などもなく、一定の斜度が保たれ、苔やスミレ、そのほかの花が咲く、明るい道でした。 行きに使った文三郎とは全然違うのんびりとした道です。

さらに赤岳鉱泉から美濃戸山荘・赤岳山荘は斜度はほとんどなく、川を何度もわたって気持ちの良い道です。ただ、疲れた足には長く響く道。最後の歩きで疲れが出ますね。



ようやく赤岳山荘の駐車場に到着です。車に乗っても気が抜けません。
私たちはここ(赤岳山荘駐車場・美濃戸登山口)まで車で来ましたが、ここから八ヶ岳山荘(美濃戸口)までの悪路区間、運転してくださった方が、「行きより帰りが怖い」とおっしゃってました。なぜなら行きは登りで前方の道路状況が見えたけれど、下りは車の前方・下が見えない。タイヤの近くが見えないと。行きの倍気を使われて運転してくださいました。
歩きの方も車の方もこの辺りは疲れのピークと思われます。皆様どうぞお気を付けてお帰り下さい

楽しかった2日間をかみしめるように 帰ります。

今日も最後までご覧いただきありがとうございました。